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マンション管理組合の役割と今後増えるであろう『住人経営マンション』とは?!
川口市を中心に活動する不動産コンサルタントの有限会社リプロです。最近、マンションでも「空き家」が増えています。
空き家が増える理由をご存知ですか?
マンション(区分所有の住宅)でも空き家が増えています。2018年度のマンション総合調査(国土交通省)で空き家率は平均2.7%ですが、築45年を過ぎると約1割となり、20%を超えるマンションも約1割存在するようです。比較的、築浅のマンションでも投資目的で購入され、約2割が空き家という事例があるようです。また、空き家が増える要因としては投資目的のほか賃貸希望だけれど借り手がなかったり、相続放棄による所有者未確定など理由は様々です。今後は、空き家が急増しますので、現段階での具体的な対策を考える事は急務のようです。またマンションで空き家が発生してもあまり問題が発生しないのではないかと考える方もいますが、そんな事はありません。マンションは一見、ドア部分を見ると、住人が住んでいるのか、空き家になっているかは分かりません。しかし、水道をつかわないと異臭が発生したり、住戸に立ち入っての点検や工事ができませんので、知らず知らずのうちに床や畳等は朽ちてしまいます。また、管理費や修繕積立金が滞納がちとなり、所有者不明住戸の発生等にもつながってきます。結果、マンションのゴースト化にもつながってきます。
空き家率のステージでマンションのゴースト化が進行する?!
管理上の課題は空き家率のステージで深刻さが異なるようであり、下記の段階で問題が深刻化していくようです。
ステージ1(空き家率10%未満):日常的にも長期的にも問題はさほど表面化せず、管理組合の対応次第で対処できる。
ステージ2(空き家率10%~20%未満):日常的な管理組合の対応ではやや困難となり、長期的な展望も持ちにくくなる。総会への出席率が低下し、理事会の開催にも影響が出る。長期修繕計画の策定も滞り、積立金不足になりがちです。
ステージ3(空き家率20%~50%未満):理事会や総会の開催といった運営管理がより困難となり、当然長期的な取り組みが難しくなります。長期修繕計画を見直す体制が不十分となり、修繕積立金が足りるかどうかすら把握できない状態になりがちです。管理の負のスパイラルに陥ることになる。さらに空き家化が大幅に進みます。
ステージ4(空き家率50%~)となると、エレベーターが止まり、ガス・電気・水道の供給にも支障が出るなど居住が困難となる例が見られます。
今後増えていく可能性のある『住人経営マンション』とは?!
空き家の状態はマンションの築年数や立地だけで決まるわけではなく、管理の努力で異なります。分譲マンションの管理は管理会社主導で運営されているケースが一般的ですが、最近は時間に余裕のあるシニア層が理事長となり、マンションの不具合を自主的に改善していくシーンが増えているようです。また、最近では企業勤めの若い層が自ら理事長等に立候補し、『企業経営』などの視点をもって、マンションの資産価値に影響を及ぼしそうな課題を住人自らが考えていくようなマンションが増えているようです。ホームページやSNSを活用した情報発信、ビジョンや戦略の策定、なかには複数のマンションで連携するような動きなどもあり、そのようなマンションを「住民経営マンション」といって、注目されるシーンも増えています。マンション購入をご検討いただいている方は、検討されるマンションの資産価値を意識した管理や修繕を管理会社任せにするのではなく、自らが気に掛けていく事が重要な時代になってきました。ぜひ、今後の住宅購入の参考にしていただければ幸いです。
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